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【なにわ教育道】そして運命の瞬間

2006年11月3日。世の中は文化の日。六本木の某小学校の合格発表でもあった。当時はまだネットではなく、学校の掲示板での発表だった。ダメだった時、落ち込んだ気持ちで大江戸線の長いエスカレーターを昇り降りするのはいやだったので、娘たちを留守番させ、嫁と車で出動した。近くのコインパーキングに停め、戦場に向かう兵士のような足取りで、学校に向かった。
私)「そういえば、E和は何名とるんだっけ?」
嫁)「50名よ。そんなことも知らなかったの!?」
嫁はあきれた表情で答えた。
「受験者数は400名以上いたから8倍以上か。」
私は、嫁には聞こえないようにつぶやいた。 学校に近づくにつれ、発表を見に行った帰りの父兄とすれ違った。表情をみれば、受かったかは一目瞭然だった。目を真っ赤にした、お通夜帰りのようなママにもすれ違った。嬉しそうに手に封筒を持っている人は合格である。 「数分後に、うちは封筒を持ち帰れるのだろうか?」 さすがの私も緊張で胸が高鳴った。そうこうするうちに、学校の正門についてしまった。その数10m先を見ると人々が群がっていた。掲示板がそこにあるのは明らかだった。
「怖いからあなた見てきて💦
嫁は、その場に立ち止まった。私は小さくうなずき、一歩一歩踏みしめるように、掲示板に近づいた。ぱっと見ると、「5列×10行」+補欠分5つの数字が整然と並んでいた。受験番号を確認し、掲示板の数字を目で追った。そこには、れいれいの番号らしき数字が存在していた。念のため、もう一度受験番号と数字を照らし合わせた。どうやら間違いないようであった。
「あったよ!」
私は振り向きざまに、嫁に伝えた。嫁はミスユニバースに選ばれたような「信じられない!」という表情で、掲示板に歩み寄った。自分の目で、何度も何度も番号を確かめていた。よく見ると前後10名分ぐらいは、番号がとんでいたので、やはり相当な高倍率であった。残念ながら、幼稚園のお友達たちは、全滅だった。
「れいれいもママもよく頑張ったね!」
私は、嫁の労をねぎらった。
みーちゅーの「お受験失敗」から足掛け4年。
長い闘いが終わった。      
                 (つづく)

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