【なにわ教育道】お受験は情報戦
試験本番が迫ると、塾や幼稚園のママたちの間で、様々な噂話が飛び交った。同じ幼稚園のママが、「園長先生に学校への推薦状をお願いした。」という噂も入ってきた。
「うちの分も書いてもらえないか頼んでみてよ!」
嫁は出し抜かれ感からか、かなり動揺していた。実を言うと、嫁は園長先生とそれほど親しいわけではなかった。3年連続「運動会の司会」の大役を果たした私の方が、信頼が厚いのは明らかだった。正直あまり気が進まなかったが、嫁に懇願されたので、私から直接お願いしてみた。
「喜んで書いてあげるわよ!」
園長先生は2つ返事で快諾して下さった。後になって聞いたところ、誰に対しても協力的なわけではなかったようだ。やはり「運動会でのハッスル」が高ポイントだったのであろう。
「しっかりアピールしといたから頑張ってね!」
園長先生から激励のお言葉とともに“推薦状”を頂戴した。内容については知る由もないが、おそらく以下のようなことだったであろう。
●2人の娘が幼稚園+教会に通っていたこと
●れいれいの幼稚園での生活態度、お行儀
●お父さんの協力的姿勢(運動会でのハッスル)
プロテスタント系の学校に対し、プロテスタント系の「品川教会幼稚園」のサポートはありがたかった。「推薦状」は「願書」に同封して郵送した。「推薦状」の効力がどれだけあるかはわからない。だがお願いできたことで、嫁の不安が和らいだ効果の方が大きかった。試験本番前の数週間は、どのお受験ママも「ストレス」で極度の緊張状態に陥っていた。ちょっとした噂やガセネタに振り回され、ピリピリする状態がつづいていた。「お受験は情報戦である。」今振り返ると、それはまさに女の戦いであった。
(つづく)
この記事へのコメントはありません。