【なにわ人生道】家庭内三原則
私は「家庭内のビジョン」について考えてみた。導きだされた結論は、「父親の存在感」の再設計である。結婚して約12年。「仕事ファースト×お客様ファースト×会社のメンバファースト」で、家の中に自分の魂はなかったと思う。幸いなことに、嫁のおとうさんも、国会対策で深夜残業の多かった国家公務員。帰りが遅くても、それ自体を咎められることはなかった。それよりも、「教育費のためにしっかり稼いでほしい」という無言のプレッシャーを感じていた。だが、娘たちにしてみると、このままでは、自分は「たまに帰ってくる、知り合いのおじさん」になってしまう。「父親の存在感」をどう植え付けるか。意識するポイントを、自分なりに考えてみた。導き出した3ヵ条は、
①子供の前では、夫婦喧嘩はしない
②家で仕事の愚痴をこぼさない
③土日に家でゴロゴロしない。
小池都知事風にいうと「三ない」である。家庭内では、子供と一緒にいる時間を大切にすることを意識した。嫁の地雷を踏みそうな時は「炎上する前に先に謝る。」無駄な戦争は極力避ける「家庭内平和主義」をめざした。
「家は自分(父親)がくつろぐ場所」ではなく、「父親の在り方を子供たちに示す場所」と定義した。何もしない父親ではあるが、せめて仕事や世の中の愚痴を言ったり、ダラダラ過ごすことは避けるべきと考えた。子供達には「常に前向きな姿勢で、闘っている風の父親」を演じようと考えた。しつけ、規律、生活習慣については嫁がお受験対策で、厳しく指導していたので安心だった。
娘たちには、「困難にあたっても、自ら考え、行動する」そんな人間に育ってほしかった。そのためには親自身が模範となり、あるべき方向性に導く自覚が必要と考えた。
(つづく)
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