【ハッスル運動会⑤】素敵なプレゼント
そして、運動会史上初の「ハッスル」がついに実現した。私のつたない仕切りのもと、総勢500名の関係者が「ハッスルポーズ」で1つになった。園児たちは喜び、ご父兄の方々からの反響も大きかった。園長先生からもお褒めのお言葉を頂戴し、私は充実感で一杯であった。だがお弁当を広げているはずの2人の娘たちだけは様子が違っていた。「パパのハッスル」が恥ずかしすぎて涙していたのである。嫁からのブーイングはある程度予想はしていたが、娘たちのリアクションは想定外であった。そんな娘たちの涙を気にしながらも、午後のオープニングコントでは、先生たちも巻き込み、笑いをとることにも成功した。後半の部も、司会のアドリブで盛り上げることができた。園長先生は、たいそうお喜びになり、閉会式の最後の締めでも、
「わだのさん、あれやらなくていいの?」。
予定にはなかった「全員ハッスル」を促して下さった。それ以来、自分は幼稚園にお迎えにいくと、園児から「ハッスルおじさん」と呼ばれ、親しまれた。運動会の反省会では、「これであと2年は、司会も大丈夫ですね。」「来年はハッスル2ですね!」と、他のお父さんたちに持ち上げられた。
単身赴任という物理的距離と、仕事中心の生活により、私と娘たちとの間には「見えない壁」が存在していた。だが父親として「運動会に本気で打ち込む姿勢」を伝えることで、何かを感じてもらえたと思う。地域社会の一員として、お父さんたちや幼稚園関係者、教会関係者との一体感。そして何よりも、娘たちに「素敵な思い出」をプレゼントすることが出来たことは、私にとって最大の喜びであった。と勝手に思っている!謎
(つづく)
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