【ハッスル運動会④】みんなの笑顔のために
私の水面下での事前準備については、先生方もお父さんたちも概ね好意的であった。
「和田野さんが頑張ってるので、
僕らも頑張らなきゃ!」
「我々にできることがあれば、
何でも言ってください。」
皆さん非常に協力的で、それらは私のモチベーションにもつながった。台本では、「ハッスル・タイム」は、前半が終わる昼食前の中締めに。午後のスタート時には、猪木のテーマで、“元気ですか!”と叫びながら入場」」という2ヶ所だけ、付け加えさせていただいた。そして、いよいよ運動会当日。園長先生、牧師先生のお話、お祈りなどの神聖な儀式で、運動会の幕は開いた。司会の私は、競技の進行を、アドリブを交えながら、好き勝手に仕切らさせていただいた。そして、午前中の最後のパン食い競争が終わった後、用意していたハッスルTシャツに素早く着替えた。そして、昼食に移動しようとしていた群衆を呼び止めた。
「みなさん、すいません!お昼に入る前に、1つだけご協力いただきたいことがあります!」
とマイクで絶叫した。
「午後の競技につなげるためにも、全員でハッスルポーズをやりたいと思います💦」
ご父兄の方々はもちろん、おじいちゃんおばあちゃんにもご起立いただき、
「運動会。勝っても負けてもハッスルするぞ!」
という掛け声のもと、「全員ハッスル」を敢行した。自分のカラダを張った熱意が伝わったのか、会場は予想以上に盛り上がった。私は、知らない奥様たちから、
「れいれいのパパ、司会お上手ねえ!」
「ずいぶん、慣れてらっしゃるわねえ」
などと持ち上げられ、一仕事終えた充実感でいっぱいになった。そして、お弁当を広げて待っているはずの家族の姿を探した。
(つづく)
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