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【なにわ人生道】物事を反対から見る

娘ふたりの大学受験の終わった昨年3月(2019年)。慰労を兼ねて家族でハワイに行った。娘たちの中高での部活や、大学受験が続いたため、家族4人での海外は久しぶりだった。ちなみにうちの女子3人は、日焼けや水が大嫌いである。だれひとりとして、海やプールに入りたがらない。ということでハワイなのに、博物館、美術館をめぐる旅となった。
自分は3度目であったが、行きたいところがあった。パールハーバー(真珠湾)。ハワイの歴オタスポットだ。車でホノルルから数十分。そこは軍港+ミュージーアムになっていた。週末だったので、たくさんの観光客で賑わっていたが、日本人は少なかった。館内には、「日本軍の奇襲がいかに激しかったか」という視点で、様々なものが展示されていた。中でも印象的だったのは、爆撃で亡くなった米軍兵士の遺影である。そのどれもが、セーラー服を着た、にこやかな笑顔だった。日本の軍人の笑顔の写真はありえない。だいたいの場合、怖い顔だ。だが、ここを訪れた人たちは、「こんな笑顔のナイスな若者が、日本軍の爆撃で2000人以上も犠牲になった。」というメッセージで伝わるのだ。これを見た瞬間、「アメリカ人がなぜ、原爆を落としても謝らないのか」。その理由がわかったような気がした。彼らにとって、日本人は憎き悪役。フセインやビンラディン一と緒で、悪は裁かれる対象なのだ。広島、長崎、沖縄、知覧、パールハーバーを訪れて感じたことは、どちらにも多くの犠牲者が出たという現実だ。日本もアメリカも加害者であり、被害者なのである。国際関係や人間関係において、自分側の立場だけでなく、「相手の立場に立って、現実をとらえてみる。」娘たちには、それを学ばせるよい機会となったと思う。

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