【なにわ教育道】私立小のママになるということ
11月3日の合格発表でほっとしたのも束の間。お正月を過ぎると、あっという間に入学準備の時期となった。やれ制服だ、ランドセルだ、文房具だと、学校からのレターが届くようになった。嫁は書類の提出、持ち物への名前書き等の雑務に追われるようになった。私立の場合、制服はもちろん、かばんや、文房具などもいちいち指定で、お金も手間もかかるのは、ある程度は覚悟していた。そんな中、入学前に驚かされたことがいくつかあった。
その1つが、布製の手提げかばんに「刺繍の縫いつけ」が義務付けられていたことだ。それを聞いた嫁は絶句していた。「刺繍」のテクニックなど持ち合わせていなかったからだ。嫁はただちに実家の母親にSOSを送った。そして数日後、刺繍入りの素敵なバッグが完成し、事なきをえた。「私立小のママは刺繍は出来て当然。」という学校側の無言の圧力を感じた。そして「給食費が毎月1万円」そんな話は学校案内のパンフレットのどこにも書いていなかった。もちろん高額な授業料とは別である。「毎月1万円⇒年間12万円⇒6年間で72万円」想定外の出費であった。ちなみにみーちゅーの公立小の給食費は3000円。私立と公立では、ものすごい格差だ。
あと入学前から、何かにつけて母親が学校に呼びつけられることも多かった。あたかも、母親は「専業主婦」が前提であるかのごとく、平日の午前中に召集がかかる。「私立のミッション系の母親は働くべからず。」ということなのかもしれない。「これじゃあ働いているお母さんたちは大変よ。」 専業主婦の身分にもかかわらず、嫁は私にボヤきをぶつけてきた。そんなこんなで幾多の想定外にびびりつつ、2007年4月。念願の入学式を迎えることなった。
(つづく)
この記事へのコメントはありません。