【なにわ教育道】ガチンコの面接模試
夏休みも終わり、れいれいの試験本番まであと僅か。自分は嫁の指令のもと、週末の模試の送り迎えなどで、運転手として微力ながら貢献していた。そして本番直前の「面接模試」。相手は「こぐま会」の“田中真紀子風ロッテンマイヤー”さんこと、S先生だ。こちらは親子3人。面接室は法廷の尋問のようであった。まずは、れいれい。好きな食べ物や、好きなお遊びなどを聞かれ、完璧な受け答えで褒められていた。そして、私と嫁が交互に尋問された。すべての質問に、無難に答えたつもりだったが、
「う~ん。伝わってこないなあ!」
面接後の振り返りで、単刀直入に指摘された。志望動機を聞かれ、私も嫁も私立で過ごしたことなどをあげたのだが、S先生は不満のようであった。
「せっかく奥さんの出身校なんだから、奥さんのいいところを、もっとアピールしながら志望動機に絡めなきゃ。悪いけどそんなんじゃ、全然印象に残らないわ。」
「さすがS先生!」私は敵ながらあっぱれ!と感心した。S先生のご指摘はもっともだった。ともすると面接は、「羽目を外すとまずい!?」という意識から、守りに入りがちである。下手なことをいうと、隣にいる嫁の、レーザービームのような視線が突き刺さる。だが、面接で「熱意」を伝えられなければ、学校側にそれを伝える場はないのである。
「よし。攻めの面接で行くぞ💦」
S先生のアドバイスで、私は目覚めた。
「もっと入学への熱い気持ちをアピールしよう!」
それを聞いた、嫁はかなり不安そうであった。
翌日から、T洋E和の面接の過去問を、エクセルに全て打ち込んだ。そしてその1つ1つの質問に対して、家族のPRを絡めた答えを、自分の言葉で考え抜いた。会社の仕事を早く切り上げ、作業は連日深夜に及んだ。もちろん、それを丸暗記した。
「パパ、私の時には、それやってなかったよね。」
みーちゅーの鋭いツッコミには正直動揺した。
「でもれいれいを先に入れちゃえば、みーちゅーも、きっと中学で入りやすいと思うよ。」
「それもそうだね。」みーちゅーも納得してくれた。こうして、私は決戦の日に備えた。
(つづく)
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