【なにわ営業道】すごい営業マンの話
話は少しさかのぼる。1549年。1人の男が、遠く海を越えて、鹿児島の港にたどり着いた。その男の名は、フランシスコ・ザビエル。彼の使命は、言葉や文化も全く違う異国の地「日本」で、「キリスト教」を語り、人々に伝えること。ザビエルは、打ち首覚悟で当時の戦国大名に謁見した。いわゆる「命懸けのトップアプローチ」である。その営業難易度は、ドコモショップの店員が、携帯電話のチラシやティッシュを配るのとはわけが違う。”ザビエルは「単なる宣教師」ではなく「究極の営業マン」だったのだ。というのが「日本史オタク」の私の持論である。
それから約470年。幾多の弾圧・苦難を乗越え「キリスト教」は、日本社会に完全に根付いた。日本には一体いくつの「教会」があるのだろうか?そして何人の日本人が、「洗礼」を受けたのだろうか?そんなことを思いながら、私には更なる疑念が湧いた。
「キリスト教がここまで広まった理由はなぜ?」
「なんで日本人まで、クリスマスを祝うのか?」
私は「キリスト教」の「なぜ」が気になった。そして、ある仮説に到達した。”それは教育システム”のせいだと。その根本を支えるのが「教会」と「学校」である。私の嫁はクリスチャンではないが、中高とキリスト教教育を受けている。2人の娘たちも、気がついたら「品川教会付属幼稚園」で毎日お祈りや賛美歌を唄って過ごしていた。自分の結婚式も、ホテルのプランにチャペルでの挙式がセットになっていて、神父さんの前で永遠の愛を誓った。
このように、気付いたら「キリスト教・漬け」となっている日本人は多い。日本にはたくさんの私学があるが、その中でもキリスト教の学校はとくに多い。T洋E和、F葉、S心、S百合、Fリス、R教女学院など、都心で人気のお嬢様学校はほとんど「ミッション系」である。雅子さまも、田園調布の某ミッション系だ。そして、不況にもかかわらず、私立の女子の一貫教育のニーズは高まるばかりだ。冷静に分析すると、「キリスト教の強さの秘密」は、極めて緻密で戦略的な教育システムに基づいているのだ。。
●毎日の礼拝、日曜日の教会を通して、小さいうちから「イエス様」の教義を伝える。
●「ミッション系=お嬢様学校」のイメージをつくり、それを浸透させていく。
●そして、親がその娘をまた同じ学校にいれたがる。
自分の嫁と娘たちも、気が付いたら、そのシステムに、どっぷりつかっていた💦
(つづく)
この記事へのコメントはありません。