【ハッスル運動会⑨】最後まであきらめない
2006年夏の幼稚園の運動会。「小力のパラパラ計画」は 直前でNGに。熟考に熟考を重ねた結果、戦隊ものの 「ボウケンジャー」でいくことにした。我々世代でいうと「ゴレンジャー」だ。それが、長い年月を経て 進化していた。戦隊ものは「不動産の販売イベント」 などでも、ちびっこたちや、ママたちに大人気なのは 知っていた。きっと園児たちも喜んでくれるだろう。 そんな妄想を抱きながら、営業中にスーツでドンキに 向かった。彼女へのサプライズのプレゼントを買う、 そんなときめき感で、コスプレ売り場を物色。そして、 目当てのレンジャー物の衣装を発見。だが値札を見た 瞬間(1着4800円)、5色揃えるのはあきらめた。 5人分は、予算的にもネタ合わせも大変なので、自分 用の「赤」だけ購入。ひとりで戦うことを決意した。 そして、小力役を快く引き受けてくれたAさんとは、 携帯で連絡を取り合った。
「小力ダメなんですか。残念ですね。でも何でも 協力するので、自分に出来ることは言って下さい!」
Aさんのそんな言葉に、勇気をもらった。 私はAさんに謝意を伝え、
「運動会の前日までに台本を仕上げるので、前日に 幼稚園で打合せしましょう」という約束をとりつけた。 ちなみに、週末までに残された時間はわずか。
会社の営業数字を追いかけながらも、頭の中では、 週末のコントの台本作りでいっぱいいっぱいになった。
(つづく)
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