【なにわ営業道】お受験から学んだ営業道
R社では、20年以上も営業一筋でやってきたわけだが、某お受験塾の「本番直前面接模試」で、屈辱的な思いをしたことがある。この時の先生は、「泣く子もさらに大泣きする」と言われ、怖れられていたS先生。アルプスの少女ハイジの「ロッテンマイヤーさん」と「田中真紀子元外務大臣」を足して2で割ったような迫力の持ち主だった。言語明瞭+声でかい。歯に衣を着せず、細かい問題点をズバズバ指摘する。そのあまりの緊張感に、授業の前には泣く子が続出した。しかし、れいれい(当時5歳)は、聞かれた質問に無難に答え、S先生から「いいじゃない」と合格サインをいただいた。そして親への設問。自分では無難に答えたつもりだったが、「う~ん。伝わってこないなあ!」面接後の振り返りで、S先生に単刀直入に指摘された。親の志望動機を聞かれ、自分も嫁も私立で過ごしたことなどをあげたのだが、S先生はそれが不満のようであった。「せっかく奥さんの出身校なんだから、奥さんのいいところをアピールしながら志望動機に絡めなきゃ!悪いけどそんなんじゃ、全然印象に残らないわ。」私は敵ながらあっぱれ。という感じで、で妙に感心してしまった。ともすると面接は、「羽目を外すとまずい!?」という意識から、守りに入りがちである。下手なことをいうと、隣にいる嫁のレーザービームのような視線が突き刺さる怖れもあった。だが、面接で「熱意」を伝えられなければ、学校側にそれを伝える機会はないのである。面接では、「聞かれたことに答える」だけではなく、聞かれた質問をきっかけに、家族のことや入学への熱い気持ちをアピールする「真剣勝負のリング」である。ということに気づかされた。「よし。攻めの面接で行こう!」S先生のアドバイスで、私は目覚めた。面接とは、「自分の商品の特性(子供の性格、短所・長所)を、親が顧客(学校側 )に売り込む。」究極の営業活動だと思った。
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